ソフトウェアテストを学ぶ その8.ソフトウェア開発モデルとテスト① (V字モデル)
こんちは。魅惑のアンダースロー ふっくら太郎です。
今回は、ソフトウェア開発モデルとソフトウェアテストの蜜月関係のお話です。
第1回目は、V字モデル とテストの関係について勉強したいと思います。
V字モデルとテストの関係
ウォーターフォール型開発モデルをベースに作成された開発モデル。
ウォーターフォール型開発モデルは、ソフトウェア開発ライフサイクルの「要求定義」から「テスト」までの作業工程を、計画的に進められるように時系列で分割したもの。
- ウォーターフォール型開発モデル
V字モデルは、ウォーターフォール型開発モデルの上流工程 (開発工程) と 下流工程 (テスト工程)を対応付けた開発モデル。
- V字モデル
V字の左部分が上流工程 (開発工程)で、右部分が 下流工程 (テスト工程)になる。
開発工程では作業工程毎に成果物 (仕様書やソースコード)を作成する。
成果物の内容で品質を確認し、問題が無ければ次工程に進む。
(工程毎に成果物を検査することで手戻りを防ぐ)
テスト工程では関連する開発工程で作成した仕様書をもとにテストする。
単体→結合→システム→運用テストの順番で、ソフトウェアの階層ごとにテストを行い、仕様とソフトウェアの検証、要求と仕様の妥当性を評価する。
V字モデルを利用するメリットとデメリット
メリット
- 開発・テストし易いように工程分割されているため、計画が立て易い。
- 開発・テストし易いように工程分割されているため、作業が明確。
- 開発工程と対応付けてテスト工程を分割しているため、テストの範囲・目的が明確。
- ソフトウェア階層構造の小さい部分から大きな部分のテストへ段階的に移行していくため、効率的にテストできる。
デメリット
- 計画重視の開発モデルのため、テスト工程で仕様変更が発生すると、手戻りによる影響が大きい。
- 開発工程と同様に、テスト工程も前工程が完了した後に後工程の作業に着手するため、システムテストで欠陥が発生すると、手戻りによる影響が大きい。(単体テストからやり直しになる)
まとめ
- V字モデルは、ウォーターフォール型開発モデルの上流工程 (開発工程) と 下流工程 (テスト工程)を対応付けた開発モデル。
- 単体→結合→システム→運用テストの順番で、ソフトウェアの階層ごとにテストを行い、仕様とソフトウェアの検証、要求と仕様の妥当性を評価する。
- 計画重視の開発モデルのため、実装後の仕様変更や、後段のテストで不具合が出た場合の手戻りによる影響が大きい。
[参考]
ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第3版
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